よもやま話

交通事故報道に思う自分が加害者になる可能性、加害者の身内になる可能性。

ここ最近、重大な交通事故のニュースが相次いでいます。

池袋の高齢者運転手による死亡事故、大津の保育園児が犠牲になった事故など……。

こうした事故が起こると、ネットには嬉々として加害者の「私刑」に勤しむ人たちが登場しますが、その内容を見ているとすごく心が痛くなってしまいます。

過失による事故は、誰だってその加害者になり得るし、加害者の身内になり得るのですから。

自分が「私刑」の対象にだってなり得るのですから。

池袋の死亡事故では、自分も同罪だと思った。

私も父親の免許返上を説得しきれなかった。

私の父親は80代半ばまで車の運転をしていました。

さすがに遠出はしていなかったものの、実家は最寄りのスーパーマーケットまで徒歩20分ほどかかる不便な場所にあるため、日常の買物はいつも車。

ただ、自分が死ぬのならばいいけれども、他人様を巻き込むようなことがあっては取り返しがつかないからと、実家に帰る度に免許を返上すべきなのではないかという会話だけはしていました。

しかし父親やいつも同乗している母親は、買物に不便だから仕方がないと言うだけ。

スーパーに歩いて行けとも言えないので、私も真剣には説得しませんでした。

だから私は、今回の池袋のニュースを聞いた時に思ったのです。

強く反省したのです。

私も同罪だ。

と。

実は父親は1年半ほど前に腰の骨を折ったのをきっかけに寝たきりとなり、既に車の運転とは無縁な状態になっています。

でも、それはたまたまそうなっただけ。

もともと足腰がかなり弱くなっていたので、もしもずっと運転を続けていたら同じような事故を起こしていたかも知れません。

私も、免許返上をさせなかった身内として、「私刑」のターゲットになっていたかも知れません。

だからネットで「私刑」の書き込みを目にする度に、心が痛くなってしまうのです。

故意の犯罪者、犯罪者の身内になる可能性もゼロではない。

もうずいぶんも前のことですが、友人が金銭がらみの詐欺犯罪で逮捕されたことがありました。

頻繁に会う仲ではありませんでしたが、年に1~2回はコンスタントに会っていて、ちょうど逮捕される1週間前にも会ったばかりだったので、人づてに逮捕されたと聞いた時は言葉も出ず。

その友人は、頭がよくてユーモアがあって優しくて可愛らしくていつも笑顔で、誰からも好かれるようなステキな女性でした。

ご主人も温和な方で、ふたり仲良く趣味の旅行を楽しんでいたので、夫婦仲も良好だったと思います。

この事件が起きるまでは、犯罪者は人間的に問題があるとか、育った環境が悪かったとか、家族に問題があったとか、何かしらダークサイドな側面があるのだろうと思っていたのですが、彼女に関しては思い当たることがゼロ。

だから余計にご主人や近しい人たちは、強いショックを受けたのではないかと思います。

私もなぜ彼女がそんなことをしたのか未だに信じられないのですが、心に闇を抱えてしまうようなきっかけが何かあったのかも知れません。

こうして「故意」の犯罪ですら思いもよらない人が起こしてしまうんだという現実を目の当たりにしてしまったので、「過失」の事故・事件だったらなおさら。

いつ自分が加害者や、加害者の身内になるかわからない。

そう思っているのです。

他人事だと思わずできることから。

自分ができなかったことなので偉そうには言えませんが、ひとりでも多くの高齢者の免許返上が増えることを願っています。

もしもこれを読んでいる方の親が該当するのであれば、今すぐにでも強く説得してください。

自分に健康不安などがある時も、ぜったいに運転はしないでください。

これを怠った人は、みんな同罪なのですから。

あの時なぜもっとちゃんと親を説得しなかったのか、今でも悔やんでいます。

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