よもやま話

わたし、定時で帰りません。

TBSで放送されていた人気ドラマ「わたし、定時で帰ります。」の最終回が昨日放送されました。

「わたし、定時で帰れません。」という生活が長かった私。

そんな私にとっても、とても興味深い内容のドラマのようだったのですが、実は観ていませんでした。

でもなぜか最終回だけ視聴。

もちろん話の流れはまったくわかりませんでしたが、「残業」に対する様々な人たちの思いや体験が描かれたドラマだったということはわかりました。

登場人物たちのセリフを聞きながら、「ひょっとしてブラック企業だった?」という会社で働いていた時の自分に、

もっと休めばいいじゃん。

って、言いたくなったのでした。

仕事は「太く短く」ではなく「適度な太さで長く」するもの。

ブラックな状態で仕事をしていた時のこと。

4回の転職経験がある私。

その中の1社は、当時ベンチャー企業の代表格で経営成績も伸び盛り。

私が在籍していた途中で株式上場も果たしました。

そんなこともあって、社員の殆どが朝から終電まで働き、休日出勤もしょっちゅうという状況でした。

私の日常もそんな感じで、一番忙しさがピークだった時は、丸1日休める日が月に3日しかなく、朝8時頃から夜11時過ぎまで仕事をするという日々。

それでも、私よりもっと長時間労働をしている人たちも多かったので、自分が他人と比べて忙しいのかどうかもよくわからない状態に陥っていました。

今から考えると「確実にパワハラだよね」といった発言をする上司も多かったし、みんな自分のことで精一杯で社員間もギスギスしていて、常に心身共にボロボロ。

パワハラ的な発言については、こんな笑えるエピソードもありました。

上司2名とタクシーに乗っていた時のこと。

ふたりからボコボコにいろいろなことを言われ続けながらタクシーが目的地に到着。

私がお金を払っている間に上司たちは先に行ってしまいました。

すると運転手さんが、

「大変だねぇ。細かいお金はいらない。そのお金でジュースでも飲みなよ」

と言って、タクシー代の端数を負けてくれたのです。

私は彼らからボコボコ言われるのはいつものことだったので、心の中で「うるさいなー」くらいにしか思っていなかったのですが、他人から見ると相当な言いようだった模様。

運転手さんの優しさにほっこりしながら、御礼を言ってタクシーを降りました。

こんな風にどんなに忙しくてもボコボコにされても、さすがに自殺したいとかは1ミクロンも思ったことはありませんでしたが、「今ここで車にぶつかったらしばらく休めるかなぁ」くらいのことはフト頭をよぎったことはありました。

もちろん、実行に移そうだなんてことは全く思っていませんでしたけど。

ちなみに、当時は労働法もまだしっかり運用されていなかったらしく、私の給料は完全年俸制でした。(現在は管理職以外は禁止されています)

年俸自体もかなり低かったのですが、どんなに残業や休日出勤しても残業代はゼロ。

うーん。

やっぱり私のいた会社、ブラック企業だったのか??

ありがたいこともたくさんあった。でも……。

ブラックかどうかは別にして、この会社にいた5年の間、本当にたくさんの他の会社では不可能な刺激的な経験もできたし、仕事のスキルもいろいろ身につけることができました。

すべての体験がその後の転職や仕事にも繋がって、恵まれた会社員生活を過ごすことができました。

だから感謝しかありません。

でも、常に心身が疲れていて、旅行にも一度も行かなかったし、当時のプライベートの楽しい思い出が殆ど残っていません。

30代の一番がんがん遊べる時期だったはずなのに、もったいなかったな。

仕事は「太く短く」や「細く長く」じゃなく「適度な太さで長く」続けるもの。

私は幸か不幸かボロボロになりながらも心身を壊すことはありませんでしたが、だんだんその状況に麻痺して変なランニングハイ状態になっていました。

自分の働きはまだまだ足りないと思ってしまったり、残業が少ない人を「仕事していない」人と見てしまったり、違った意味で心が病んでいたんだと思います。

だから自分で自分を、

「わたし、定時で帰りません。」

という状況に追い込んでいたのだと思います。

幸い、その後転職した会社も結構忙しかったものの、そこまで酷くはなかったので、徐々にそのランニングハイ状態が異常だったんだということにも気づくことができました。

もしあのままあの状態で仕事をしていたら、どこかでプツンと燃え尽きて、会社員を続けていなかったか、続けていても燃えカスみたいな仕事しかしていなかったかも知れません。

「太く短く」会社員生活を終えていたかも知れません。

とは言え、最初から適当な仕事しかしない、つまり「細く短く」会社員生活を続けるのも面白くはない。

会社員生活は、「適度な太さで長く」続けるのがベストなのだと思います。

まとめ。

現在は働き方改革関連法案ができたおかげで、本人が望む望まないにかかわらず、一定の残業しかできなくなりました。

ブラックじゃない企業や、仕事が好き過ぎる社員にとっては、ちょっとおせっかいな法律ではあると思うのですが、昔の私のような人を本当に減らすことができるのであれば、必要必須な法律だと思えます。

ちなみに人事担当者としては、仕事をサボる社員の対処よりも、上司命令を無視して残業をしまくる社員の対処の方に難儀します。(おかげで人事担当者の残業も増えるし)

心当たりのあるみなさん。

ランニングハイ状態から少しクールダウンするためにも、たまにでいいからこう言ってみてください。

「わたし、定時で帰ります。」

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