いくつになっても、何かに挑戦したいし、勉強したいと思うもの。
自分が若い頃、シニアのみなさんが大学で勉強をしているとか、何かの資格を取ったとかという話を聞いても、「歳をとって勉強して何の意味があるの?暇だから?」などと、すごく失礼なことを思ったこともありました。
でも、いざ自分が歳を重ねてみると、若い頃とはまた違う視点で、様々なことを学びたいという意欲が自然とわいてくるんですよね。
なんでしょうかね、この気持ち。理屈じゃないのかもしれません。
今の世の中、ネットでググるといろいろなジャンルのことを無料で学べる機会が山のようにあります。もちろんお金を出して学校に通ったりするのもよいと思いますが、タダよりありがたいものはなし。
そんなわけで、私も興味があるものにはじゃんじゃん参加したいと思い、早速とあるセミナーに申し込んでみました。
人の人生ではなく、自分の人生を生きるということ。
先日、私が会員になっている六本木ヒルズライブラリー主催の「3000人超のトップリーダーへの取材を通じて見つけた成功者の共通項」という、ライブラリー会員向けのセミナーに参加してきました。
ライブラリーの会員になるために毎月会費(1万円弱)を支払っているので、厳密に言うと無料で参加できたわけではありませんが、会費の元をとるためにも、参加しない手はありません。(がめつい)
今回のスピーカーは、政策研究大学院大学名誉教授の黒川清氏、一橋大学名誉教授の石倉洋子氏。
そしてモデレーターは、書籍『世界のトップリーダーに学ぶ一流の「偏愛」力』の著者で、フォーブスジャパン副編集長の谷本有香氏。
谷本氏がまず冒頭で、今は「VUCA」の時代だということを説明。
VUCAとは:Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉で、現代の経営環境や個人のキャリアを取り巻く状況を表現するキーワードとして使われています。<BizReachホームページより>
VUCAの時代では、旧来型のジェネラリストではなく、偏愛力の高いトップこそが成功者になり得るのだと、世界のトップリーダーとの会話から実感したとのこと。
その前段の説明をもとに谷本氏が、なぜ石倉氏と黒川氏が成功者になれたのかということについて切り込んでいき、それに対しておふたりが様々な持論を展開。
その一言一言が、会社を退職して自分の好きなことを始めようとしている私にとっては、心に刺さることばかりでした。
おふたりの言葉から、特に心に残ったものを以下に抜粋してみました。
- 子供はすぐに「なぜ?」と聞く。やりたいことをやる。それはおとなになっても大事なこと。(石倉氏)
- 「やらされ感」を持っていると、すべてのことに腹がたつ。「自分で決めたことなんだからやろう」ということが大切。(石倉氏)
- 自分でやりたいことならなんでもやれる。興味を持ったものは読んでみる、人には会ってみる。(黒川氏)
- 「こう言われたからこうしている」といった「ほかの人の人生を生きている」人が多いが、そんな人生を送ったら後悔する。自分の人生を生きて欲しい。(石倉氏)
- ボトムラインだけは決めて、あとは自分の好きなことをやればいい。(ボトムラインとは、例えば子供が学校を卒業するまでのお金は稼ぐ、など)
これまで、私が会社を早期退職したのは、やりたいことをやるため、と説明してきました。
でも、この話を聞いていたら、無理やり心の奥に閉じ込めようとしていた、「やらされ感に疲れて、私はこのままでいいのか?と疑問に思い続けていた」という思いに素直になってもいいんじゃないか、認めてもいいんじゃないか、という気持ちがあることに改めて気づきました。
辞める直前まで担当していた総務・人事という仕事は、その性質上、どうしてもトップの意向、役員の意向を確認しながら進めなければいけないというものなので仕方はなかったのですが、もともと自分でいろいろなことをガンガン推進していきたいタイプの私にとっては、やりたいことと、やらねばならないこととの狭間で、ずっと悩んでいたんですよね。きっと。
でも、今はこうして会社を辞めて、自分の意志と責任で好きなことをやれている。
やっぱりそれって幸せなことなんですよね。
何を言われようと笑われようとバカにされようと、自分のやりたいことに偏愛力をもって突き進もう!と、すごく勇気をもらったセミナー体験となりました。
余談ですが、谷本有香氏が、テスラ社のイーロン・マスクは超多忙にもかかわらず毎日4時間インプットの時間を設けているという話をされたのですが、自分を振り返って猛省。
最近、本、読んでないな…。海外ドラマばかり観てちゃダメだな…。