今回は「ラグビーワールドカップ(RWC)観戦記①ニュージーランドvsアイルランド編。」に続く観戦記第二弾。

2019年10月20日(日)に行なわれた準々決勝・日本vs南アフリカ戦@東京スタジアム。
に、に、に、日本戦ですよーーーーー!!!
しかも初のベスト8、初の決勝リーグ進出の初戦ですよーーーーー!!!
1年半前にチケットをとった時は、運がよければ日本戦が観られるくらいにしか思っていなかったのに、しかも、
1位通過ですよーーーーー!!!
嗚呼……。
感慨深い……。
これはきっと、2年前から「RWC2019勝手に盛り上げ隊」として地道に応援し続けたことへのラグビーの神様からのプレゼントに違いありません。

そしてこの日、もうひとつラグビーの神様からステキなサプライズプレゼントをいただいたのでした。
日本は負けたけれども残ったのは笑顔!
Contents
心臓が張り裂けそうになりながら新宿駅へ。
起床しても昨日の疲れがとれず。
疲れというよりも、あまりにも楽しかったため「あれは夢だったのでは?」状態。
我家に泊まっていた友人とふたりで家でダラダラしながら出発までの時間を過ごしました。
そして3時過ぎ。
今回はちょっと恥ずかしいものの、自宅から応援スタイルで出発。
友人は日本代表のレプリカユニフォームを着て、私は前日と同じオールブラックスのレインポンチョをはおり、顔には日本国旗のフェイスシール、日本と南アの国旗+漢字国名のフェイスシール、南アの絆創膏を貼りまくりました。
新宿に着くまでは浮いちゃうかな~と心配していたのですが、自宅の最寄り駅のエレベータであきらかにスタジアムへ行くと思われる欧米系のご婦人を発見。
「スタジアムへ行くんですか?どちらの国を応援されるんですか?」
と質問したところ(つたない英語で)、
「本当はスコットランドなの~」
と予想外の答えが!!
「Oh!Nooooooooooo!!!!!!!」
と言ったところ、にっこり微笑んで、
「でも今日は日本を応援するわよ!!」
と言ってくれたのでした。
心がほっこりしながら新宿駅に向かう地下鉄に乗り込んだところ、少し離れた斜め方向にオールブラックスサポーター軍団が!
私が自分のカッパを指さしてにっこりしたところ、向こうも嬉しそうに微笑み返してくれました。
ちなみに間違いなく決勝リーグに進出する強豪国サポーターのみなさんは、1位通過でも2位通過でも試合が観られるように、準々決勝は両方のチケットを購入されている模様。
その後もオールブラックスやアイルランドのサポーターたちをたくさん見かけました。
そうこうしているうちに新宿駅に到着。
京王線の改札近辺は日本のユニフォームを着た人たちでいっぱい。
日本戦が観られるというのは夢じゃなかったのね……。
飛田給駅に向かう電車の中で奇跡が起きた!!
運よくすぐに到着した特急電車に乗れて、しかも座席も確保。
我々の座席の前にはまたしてもオールブラックスサポーター軍団が立っていました。
すると、その中の年配のご夫婦と思われる男女が、私に話しかけてきました。
てっきり昨日も注目された国旗+漢字国名のフェイスシールのことを言っているのかと思っていたのですが、どうやら違う様子。
私が着ていたオールブラックスのレインポンチョの「NZ」マークを指さして、
「素晴らしい!嬉しい!」
と言っているので、私も「ファンなのよ~」的なジェスチャーをしてニコニコ笑っていました。
すると……。
突然私に、オールブラックスのレプリカユニフォームを渡してきたのです。
一瞬何が起こったのかまったくわからなくてきょとんとしていたところ、
「あげるよ!」
と言うではありませんか!!!!
もうびっくり。
びっくりを通り越して涙が出そうに。
とにかく、
「Thank youuuuuuuuuuuuu!!」
しか言えず(英語語彙力)、ずっとそのユニフォームをなでなでしていました。
嗚呼……。
これもきっと、ラグビーの神様からのプレゼントに違いない……。
そして私はこの瞬間、オールブラックスに魂を売りました。
もしも決勝が日本vsオールブラックスになったら、ぜったいにオールブラックスを応援すると決めたのでした。(貢物に弱い)
そのご夫婦は、その後もほかの人に話しかけてピンバッチをプレゼントしていたりしたので、たぶん海外での観戦でそうしたコミュニケーションを楽しむのに慣れているのではないかと推測。
私もオリンピックの時はぜったいに真似しようと、固く心に誓ったのでした。
これがプレゼントしてもらったユニフォーム↓

右腕の「ウェブ・エリス・カップ」のマークは優勝経験のある国にだけ許されたもの。
かっこいいわぁ。(うっとり)
試合中はこれを着て、日本を応援していました。(おいおい)
飛田給駅から東京スタジアムへ。
飛田給駅前広場の「ウォーリーを探せ」。

スタジアムへ行く途中、前日負けてしまったにもかかわらず、楽しそうに行進するアイルランド軍団を発見。

スタジアムでも写真撮影させて欲しい人たちの行列ができるほど、人気者になっていました。
好きだぞー!陽気なアイルランド人たちーーー!!!

目いっぱいワールドカップというお祭りを楽しもうとしている外国人サポーターたちからは、たくさんの笑顔をもらったし、たくさんのことを学ばせてもらいました。
しかし日本人も負けていません。
ゲート前にライバル国のはずの南アフリカの国歌を練習する集団が。
#RWC2019 日本vs南ア戦の開始前にスクラムユニゾンのおふたりが中心となって南アの国歌を練習しているところ。スクラムユニゾンは廣瀬俊朗さんが発案、出場国の国歌を覚えて来日した外国人たちと歌おうというプロジェクト。私はサンドウィッチマンのラグビー 番組公開収録を観に行った時に知った。 pic.twitter.com/kbg0OsiZGP
— はやしりえ (@hitorideclub) October 24, 2019
この中心で歌っているおふたりはスクラムユニゾンのメンバー。
RWCが開幕するずっと前から、YouTubeで出場国の国歌を歌えるようになっておもてなしをしようという活動をされていた方々です。
私はサンドウィッチマンのラグビー番組の公開収録を観に行った時に知りました。

今やテレビにひっぱりだこの廣瀬俊朗さんが発案されたそうなのですが、本当にステキなプロジェクトですよね。
座席に到着。そして選手たち登場!!
試合日限定の日本vs南アのプログラムを購入してから座席へ。
前日の座席もかなり後方だったのですが、今回はナント、1番後ろ!
顔の判別はもちろん、背番号すらわからーーーーーーん!!!
でも、記念すべき日本の決勝リーグ初戦を観られるだけでも幸せなので、文句は封印。
試合が始まるまでに夕ご飯を済ませようと、買ってきたちらし寿司を食べ始めたのですが、喉に通らないほど落ち着かず。
結局半分しか食べることができませんでした。
試合が始まる前は、様々な余興もあるので飽きることがありません。
(余興については観戦記③で書きました)
そして試合開始の1時間前くらいから、練習のため選手たちがぱらぱらとフィールドに出てきます。
しかーーーーし!!!
誰だかわからなーーーーーーーい!!!
かろうじて一番最初に入ってきたのが田村選手だということと、髪型で堀江選手、リーチ選手、レメキ選手、イシレリ選手あたりがなんとか判別できたくらい。
(封印していたはずの文句がぽろり)

しかし、練習が終わって選手たちみんなが連なって退場するシーンにはめちゃくちゃ感動。
#RWC2019 お馴染みの日本選手たちが練習を終えていったん退場するシーン。選手の様子とすさまじい歓声に鳥肌。そして既にこの時から私の目には涙涙涙…。 pic.twitter.com/T3t6HwHduZ
— はやしりえ (@hitorideclub) October 24, 2019
遠くからでもわかる選手たちの鬼気迫る姿と、すさまじい声援に鳥肌&涙。
いよいよ試合開始!
和太鼓の音とともに改めて入場してくる選手たちを観て、またまた震えるほど感動。
(目に焼き付けたかったので写真や動画は撮らず)
そして台風被災地と被災者への黙とうに続いて、国歌斉唱。

私も流選手に負けないくらい、涙涙涙……。
1年半前からずっとずっと楽しみにして、試合や様々なイベントに足を運んで予習をしてきたことが走馬灯のように頭に浮かび、
嗚呼、やっとこの日が来た。
嗚呼、今日で終わってしまう。
そんないろいろな感情が入り混じり、涙となって流れたのだと思います。

試合の詳細は私が書くまでもないので省略。
ただ、テレビ中継でも度々話題になっていた、
リーーーーーーーーーーーーチ!!!!!!!
のコールはテレビで聞くよりも何十倍も凄かった!
会場中に地鳴りのように響き渡って、その度に鳥肌ぶわわっ。
試合終了。
残念ながら試合は負けてしまいましたが、拍手と声援は止まず。

リーチ選手のインタビューの間も、絶叫に近い声援がずっと続いていました。

この間、会場には米津玄師さんの「馬と鹿」が流れていて、感動と涙が倍増。
かなり長い間組んでいた円陣↓

この場所↓に来るまでに、バックスタンド側で各選手が子どもたちを座席から連れ出したりしていたので、かなりの時間が経っていました。

選手たちのその行動に気づかず、ひとりだけさっさとここ↑に到着していた流選手があたふたしていた様子がちょっと可愛かった♪
やっとメインスタンド側に回ってきた選手たち↓
このあとも選手たちは写真撮影をしたり、ハグしあったり、かなり長時間フィールドにいました。
日本のサポーターたちも南アのサポーターたちも笑顔!
近くにいた見知らぬ日本人サポーターたちと楽しく会話をしながら選手たちを見送ったあと、私たちも後ろ髪を引かれながらスタジアムの通路へ。
シャトルバス乗り場に向かう途中、南アのサポーターを見かける度に、
「Congratulations!!!」
と声をかけると、
「Thank you!!アリガト!!」
と、嬉しそうにハイタッチをしてくれるのが、これまた楽しかった!!
やっぱりラグビーって本当に平和。
NO SIDEの瞬間にみんなが笑顔になれるラグビーって、本当に最高!!!
燃え尽きて帰宅。
スタジアムから調布駅へのシャトルバスでは座れたものの、調布駅から新宿駅への特急電車はギューギュー詰めの激混み状態。
でも、試合の余韻に浸ってボーっとしている間に、気づいたら新宿駅に到着していました。
乗り換えた地下鉄では、正面に南アのサポーターカップルが。
ふたりともちょっとお疲れな感じだったので話しかける雰囲気ではなかったのですが、降り際に、
「Congratulations!!!」
と声をかけたところ、くしゃくしゃっと表情が崩れて、
「アリガト!!」
と笑顔で返してくれました。
あーーー、やっぱり楽しいぞ!ワールドカップ!!!
しかし、はしゃぎ過ぎたつけがまわったのか、帰宅後はまたぐったり。
心地よい疲れでしたけれどね。
2日間の観戦を終えて。
1年半ずーーーーと楽しみにしていた2日間も、終わってみればあっという間。
他国同士のの試合と日本戦の両方が観られたのはとてもラッキーだったし、奇跡も起きたし、たくさんの外国人や日本人たちと楽しいコミュニケーションができて、高いチケット代の元は十分とれました。
いえいえ、元をとっただけではなく、それ以上に楽しむことができました。
世界レベルのホスピタリティというものを肌で感じられたことについてはまだまだ書き足りません。
そんなわけで、「ラグビーワールドカップ観戦記③スタジアムでの余興も楽し過ぎる編」につづきます。
