10月から消費税率が上がって1か月以上が経ちました。
政府はキャッシュレス化を推進しているわけですが、スーパーマーケットやコンビニではまだまだ現金で支払っている人の方が圧倒的に多いまま。
でも私はキャッシュレス大賛成派。
キャッシュレス化しない人の気持ちがまったくわからない派。
メリットしか無いと思っているのであります。
しかーし。
先日、同年代の友人たち3人と温泉旅行に行ったのですがこの3人は完全な現金派。
あらかじめ旅館に「ひとりずつ精算をさせて欲しい」と頼んでおいたので私はもちろん約2万円ほどの自分の宿泊費をカードで支払ったのですが、ひとりを除いた2人は現金で支払っていました。
ちまちまマイルを貯めて海外旅行に行くのを楽しみにしているマイラーの私からすると、2万円もの高額な支払いを現金でするなんてめちゃくちゃもったいない!
信じられない!!
そう思ってキャッシュレスのメリットについて熱く語ってみたのですが……。
あえなく撃沈。
キャッシュレス化の布教に失敗したのでした。
日本でキャッシュレス化が進まない理由を実感した。
Contents
私のキャッシュレス化生活。
私がキャッシュレス化にすごくメリットを感じている理由は以下。
- キャッシュレスの方が安全。
- マイルやポイントを貯めると嬉しいことがある。
- 家計管理が簡単にできる。
- 会計がさくさく進む。
①キャッシュレスの方が安全。
私がクレジットカードを頻繁に使用するようになったのは約20年前。
とあることがきっかけでした。
それは……
今の家に引っ越す少し前、新居用の家具を買おうとお財布に7万円ほどの現金を入れて原宿駅に降りようとした瞬間。
ググっと持っていたバッグになにかの重みがかかった気がしてフト見ると、バッグの口がぱっくり開いていたのです。
え?????
お財布が無い??????
そうなのです。
お財布をすられてしまったのです。
いまだにあの時の手に感じた重み、すられた時の悔しさを思い出しただけでも泣けてきます……。
それ以来2万円以上の現金を持ち歩くのをやめ、できる限りクレジットカードで支払うようになったのでした。
②マイルやポイントを貯めると嬉しいことがある。
私がメインで使用しているクレジットカードはJALカード。
ビジネスクラスで海外旅行に行くことを楽しみに、マイルをちまちま貯めているからなのです。


サブで使っているのは楽天カード。
会社を辞めるとクレジットカードの審査に通りにくくなるので、退職直前につくったのでした。

楽天ポイントは結構がんがん貯まるので、TOHOシネマズで映画を観る時はそのポイントを使ってほぼ無料で観ることができています。
③家計管理が簡単にできる。
会社を辞めて無職になってからお金を使い過ぎないようにしっかり家計管理をしているのですが、家計簿アプリのおかげでとても楽に管理できています。
この家計簿アプリを使うためにはキャッシュレスにした方が圧倒的に便利。
カードや電子マネーで支払った金額が自動で反映されるだけではなく、「食費」「交通費」「電気代」など、科目まで自動で自振り分けくれるのです。
詳しくは以下↓で書きました。

④会計がさくさく進む。
スーパーマーケットやコンビニで小銭をじゃらじゃらすることなく、一瞬で会計が済むのは本当に便利!
歳をとってきたせいか、お釣りを最小限に済ますのにいくら払えばいいかということを判断するのに時間がかかるし、目が見ずらくて小銭を探すのも大変になってきているので、キャッシュレスで支払いができるのは本当にラクチンなのです。
前に並んでいる人たちがお財布を出してじゃらじゃらしていると、「電子マネーを使えばいいのに」と、ついついイラっとしてしまう悪いクセはついてしまいましたけれどね。
⑤ウイルス感染のリスクを低くすることができる。
※この項目は2020年4月2日に追記しました。
現金払いよりも電子マネーの方が、コロナウイルスの感染リスクが低くなります。
実際、海外で「現金払い不可」としたお店も多い模様。
自分のリスクもお店のスタッフさんのリスクも低くするために、電子マネーを利用することは有効だと思います。
どう説得したか。そしてどう失敗したか。
上記の自分が感じているメリットを友人たちに説明したのですが、まったく刺さることなく撃沈。
①日本特有の「現金の方が安全」という考え方。
私がお財布をすられた体験を話しても、キャッシュレスの不正に使われたり情報を盗まれたりするリスクの方がコワイと言われてしまいました。
確かに、外国だとスリもひったくりも強盗も日常的に起きるので現金を所持しているリスクの方が圧倒的に高いですが、日本は安全な国ですからね。
私のように被害にあったことがなければ、キャッシュレスのリスクの方がコワイということになっちゃいますよね。
②マイルやポイントを貯めて使うメリットを感じない。
ポイントを貯めたり使ったりすることが面倒だったり、たいしてメリットを感じていない人って結構多いように思いますが、友人たちもそんな様子。
2%還元されると言っても数十円、せいぜい数百円レベルの金額にしかならないせいか、キャッシュレスの設定をする方が面倒と考えてしまう模様。
実は私もPayPayなどの10%還元といったかなりお得なキャンペーンをしていても、面倒なのであまり利用したことがありません。
だから数十円レベルの還元にさほど魅力を感じない気持ちはちょっとわかります。
でも私はマイルを貯めるのがひとつの趣味になっているし、ポイントをちまちま貯めて普段だったらあまり買わないようなものをもらうのが楽しみになっているので、数円分のポイントですら嬉しいのであります。
キャッシュレスポイントではありませんが、auポイントで引き換えたラッセルホブスのおされな電気ポットは気に入って大切に使っているし、家事代行サービスの利用ポイントで引き換えたクリッパンの可愛いミニ毛布は何年も愛用しています。
マイラーでなければ私も楽天ポイントをせっせと貯めて、
何と引き換えようかな~♪
食べてみたかった高級チョコレートにしようかな~♪
iittalaのステキなお皿にしようかな~♪
などと、めっちゃウハウハしてしまうと思います。
現金利用ではこうしたことを楽しめないのにもったいないと思うのは、単に私がセコイからなのでしょうけれどね。
つい先日、マイナンバーカードの普及のためにキャッシュレスを利用すればひとりあたり5,000円を上限に還元されるサービスを始めるということがニュースになっていましたが、このメリットも殆どの人には刺さらず、普及はあまり進まないのではないかと予想しています。
マイナンバーカードを申し込んだらその場ですぐに5,000円の商品券がもらえるとかなら別ですが、例えば「500円の還元×10回の買物」だと、「カードを申し込んだりキャッシュレスの設定をする方が面倒」と思う人の方が圧倒的に多いでしょうからね。
実際、ご高齢の方やスマホ操作が苦手な人は、設定しようとすら思わないでしょう。

もちろん私はありがたく利用させてもらうつもりですけれどね。
③家計管理は現金の方が便利。
キャッシュレスだと余計なお金を使ってしまうと考えている人もとても多いかと思います。
現金の方が家計が管理し易いと考えているからでしょう。
家計簿アプリを使った方が圧倒的に細かな管理ができると思うのですが、設定などが面倒なので万人にはおススメできず、説得力に欠けるのは確か。
また、友人のひとりは「クレジットカードの利用は借金しているのと同じ感覚になる」と言っていました。
なるほど……。
そういう感覚になるのか……。
④現金利用になんの不便も感じない。
友人たちは、
現金を使うことになんの不便もないのでキャッシュレスにする必要性も感じない。
と言っていました。
確かに、
現金の方が安全だし、
ポイント還元にメリットを感じないし、
現金の方が家計は管理できるし、
レジの支払いに時間がかかると言ったってキャッシュレス決裁より数十秒遅いだけのことだし、
……などと言われたら、それ以上説得できるような材料は見当たりません。
そんなわけでキャッシュレス化の布教は大失敗に終わったのでした。
まとめ。
たぶん友人たちの考え方はけっして少数派などではなく、逆に多数派。
会社で総務人事の仕事をしていた時にも感じたのですが、新しい仕組みを取り入れることに積極的な人が一定数いる反面、新しいことを覚えるのは面倒なので今のままでいいじゃんと考える人も必ず一定数います。
それは会社だけのことではなく、日本全体を見ても同じこと。
そう考えると、日本のキャッシュレス化への道はまだまだ遠いと思うのであります。
日本政府による布教活動もまだまだ苦戦を強いられると思うのであります。
現金管理が減れば小売業の人出不足の解消や管理コストの軽減ができる上に、インバウンドが増加し、日本経済に及ぼすメリットは兆円規模にもなるといくら説明をしたって、国民ひとりひとりがメリットを感じなければ普及なんて進まないでしょうからね。
もちろん私はキャッシュレスの方が絶対的にメリットがあると思っているので、これからもがんがんクレジットカードや電子決済を利用する所存。