>>早期退職後の生活&心境

おひとりさまの住処。分譲と賃貸どちらにすべき?

50代、55歳で早期退職した私。

早期退職を決断できた大きな理由のひとつが、36歳の時に購入したマンションのローンを既に完済していたこと。

衣食住のうち、とりあえず「住」は確保できている、住むところには困らないというのがひとつの安心材料でした。

でも、世間でも議論されているように、分譲と賃貸のどちらがよいのか、どちらがお得なのかは悩ましい問題。

実際どうなのか。

私のように、たぶん生涯おひとりさまであろう人にとって、分譲と賃貸のどちらを選択するべきかを考えてみました。

分譲と賃貸それぞれ一長一短。何を大切にして生きていきたいかがポイント。

お金の損得で見た場合に分譲と賃貸のどちらがよいかということは、専門家ではないのでよくわかりません。

なので以下に書いてあることは実体験としての話です。

私のケース。(分譲)

私は36歳の時に、現在住んでいる東京都23区内のマンションを35年ローンで購入しました。

36歳になるまで家を買うなどということは一切考えたこともなかったのですが、ある時、たまたま私と同年代で独身の同僚が家を買った話をしていて、「ひょっとして買うなら今?」と急に思い始めてしまったのです。

そしてナント、その1か月後には今のマンションの契約を完了。

ほぼ衝動買いに近いし、初めて内覧に行ったマンションに決めてしまったので(その後ほかにも2軒内覧した)、かなり無謀な買物だったと思います。

でも、便利な場所にあるし、日当たりと風通しが良いので、今でも狭いながらも快適なわが家となっています。

間取りは一応2LDKですが、リビングと隣の部屋の間仕切りは常に開けたままにしているので実質1LDK。

都心の便利な立地にあるかわりにすごく狭いのですが、マンションを探す時の第一条件が、「売り易い」「貸し易い」ということでした。

実家は名古屋だし、当時の仕事があまりにも忙し過ぎて長く会社に居られるか自信がなかったので、いざとなったらすぐに売ったり貸したりできる方が安全だと思ったのです。

だから、郊外の広いマンションよりも、都心の狭いマンションを選択したのでした。

分譲でよかったと思うこと。

賃貸より広い家に住める。

ローンを支払っていた当時は、管理費・修繕積立費と合わせて月額13万円ほどを支払っていました。

同じ地域で13万円の家賃だと、今の半分以下の広さの家しか借りられません。

トイレもお風呂もかなり狭くなってしまいます。

賃貸時代よりも広い家に住めるようになったことが、私にとっては最大のメリットだと思っています。

「落ち着ける場所」がある充実感。

賃貸の時は部屋もお風呂も狭かったので、あちこちごちゃごちゃしてしまって何となく落ち着かず、実家の方がほっとできる場所でした。

でも、今では「わが家」が一番ほっとできる文字通りの「マイホーム」。

もともと引きこもり気味だったのですが、ますます家に居るのが楽しくなりました。

老後も住める場所を確保できた安心感。

賃貸の場合は、ある程度の収入が無いと貸してくれませんし、歳をとってくると保証人の確保も難しくなってきます。

たぶん50代半ばで早期退職することなんてできなかったでしょう。

高齢、特にひとり暮らしだと、お金があって保証人がいても貸してくれなくなる場合も多くなってくるので、とりあえずずっと住み続けられる場所を確保できたという安心感はできました。

ただ、分譲だからと言っても一生住み続けられるかどうかはわかりませんけどね。(詳しくは後述)

お気に入りの空間を作ることができる。

私はインテリアとか家具に凝りたい方なのですが、賃貸だと狭くて置ける家具が限られる上に、引っ越す度にサイズが合わなくて置けなくなる可能性があるため、安い家具しか買えませんでした。

でも分譲にしたおかげで、少々お高くても一生使えるお気に入りの家具をひとつずつ揃えていく楽しみができました。

無職になった今は、もうお高いものを買うなんて贅沢はできませんけどね。

お金と根気さえあれば、家の中ごとリフォームして、自分の好きなデザインに作り変えることができるのも分譲のメリット。

分譲で不安に思うこと。

メンテナンスが面倒だしお金がかかる。

20年も住んでいると、あちこち痛みが目立ってきます。

水道が壊れたり、湯沸かし器を交換しなければいけなくなったり……。

これらの手配が本当に面倒。

本当にめんどーーだぁーーーーーー!!!!!!

あっ、すいません。

取り乱しました。

正気を失うくらい面倒なのです。

そろそろ壁紙を張り替えたり、トイレや風呂釜の交換などのリフォームも考えねばならない時期なのですが、考えるだけで面倒。

しかもお金が数万、数十万、数百万円単位で飛んでいく……。

賃貸だったら大家さんが直してくれるし、最悪引っ越せばいいだけなのに……。

マンションの理事会が厄介。

マンションによって違うかとは思いますが、何年かに一度、理事会の役員になることが回ってきます。

定期的に理事会に出なければいけないし、結構面倒な作業も発生します。

会議が平和に進むならまだいいのですが、なんだか知らないけれどいつも怒っていて誰かが意見を言うとギロリと睨む人がいたりすると最悪。(実体験に基づく)

運が悪いと理事長に就任せねばならないことも。

私も一度あみだくじで当たってしまい、1年間だけしぶしぶ理事長の座についていました。

災害時の不安。

大きな地震があって住めなくなってしまった時のリスクは甚大。

考えるだけでも恐ろしい。

住めなくなるほどではなくても、我がマンションは細長い耐震型なので、ちょっとの地震でもめちゃめちゃ揺れて怖いのです。

311の時は、家の中のいろいろなものが吹っ飛び、外の通路の部品も壊れて大変なことに。

最大震度だった時は会社にいたのですが、後から同じマンションの人から「とにかくすごい音がした」と聞いて、改めて心臓が縮みました……。

近所迷惑の不安。

もしも近所と何らかのトラブルが起きても、そう簡単に引っ越せないということも分譲のデメリット。

幸い私はご近所さんに恵まれていて、文句を言いたくなったことも、文句を言われたこともありませんが、中古マンションを買った友人は、引っ越した早々に下の階の人からあれこれ文句を言われて難儀していました。

分譲でも一生住み続けられるかどうかはわからない。

もしも私が90歳、100歳まで元気で生きていたら、マンションの年齢も50歳、60歳に。

そこまでの耐用年数があるのか?

建て替え&立ち退き要請が来たらどうするのか?

一生住み続けるつもりでいても、そうはいかなくなるかも知れないし、お金の負担が増えて出ていかざるを得なくなる可能性もあります。

実際、近いうちに修繕積立金の増額が予定されていて、今より毎月の負担額が2万円ほど高くなる見込み。(号泣)

マンションを買った当初は、途中でまた新築マンションに買い替えをしようと思っていたのですが、現実にはそんなお金は無いし……。

まとめ。

今のマンションをかなり安い価格の時に買えたのはラッキーだったし、気に入っているし、今の時点では分譲にしてよかったと思っています。

だからと言って、誰にでも賃貸より分譲の方がいいよと勧める気持ちもありません。

自分の将来設計、収入や家族の事情等々によって、どちらが良い選択になるかは変わってくると思います。

何しろお高い買物ですし。

ただひとつ言えるのは、若くて収入があるうちに、老後の住処をどうすべきかは慎重に考えておくことが必要だということ。

老人向けのシェアハウスが増えるなど、将来もっといろいろな選択肢が増えてくれると嬉しいですけどね。

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