ゴールデンウィークを海外で過ごしたという人も多いと思いますが、海外旅行に行き始めた頃の私、なぜか飛行機トラブルに遭遇するというアンラッキーなことを数多く体験しました。
あまりにも飛行機運が悪すぎるのが嫌になり、ある時から直行便にしか乗らないことにしたためか、ここ最近は特にトラブルに巻き込まれることはありません。
その体験をもとに、以前こんな記事も書きました。

今回は、私が体験したのはどんな飛行機トラブルだったのか、そしてそのトラブルから学んだ旅のノウハウについても書いてみようと思います。
飛行機トラブルがあると旅は台無しに。でも貴重な体験にはなるよ!
Contents
悪天候でフライトキャンセル。予期せぬ場所で1泊。(バリ島旅行)
今から30年ほど前、私が20代半ばだった頃、友人たちとバリ島旅行に行った時のこと。
その行程の途中、国内線に乗ってジョグジャカルタにあるボロブドゥール遺跡に行くオプショナルツアーに参加しました。
ツアーが終わり、ジョグジャカルタからバリ島に戻るために空港に到着した頃から、猛烈な勢いで雨が降り始めました。
予定のフライトの時間がどんどん遅れて、とうとう欠航に。
その夜はジョグジャカルタで1泊することとなり、ツアー会社の車でホテルに案内されたので事なきを得たのですが……。
なんだかすごくしょぼいホテル。
バリ島ではステキなリゾートホテルに宿泊していたので、1泊分すごく損した気分になりました。
もちろん宿泊に必要な着替えや化粧品など何も持っていません。
どうやってしのいだか詳しくは覚えていないのですが、みんなで大笑いしながら指で歯みがきしたことや、パジャマが無いので服を着たまま寝たことは覚えています。
こういうトラブルはまったく予期できないので事前に備えることなどできませんが、持病がある場合だけは要注意。
飛行機や電車で移動をする時は、持病の薬は少し多めに持ち歩きましょう。
行きの飛行機が5時間遅れてスケジュールが超ハードに。(イタリア旅行)
今から18年前、私が38歳の頃、イタリア旅行のパックツアーに参加した時のこと。
転職して新しい会社に勤め始めた年だったのですが、思いがけず長期休みがとれることとなり、長年憧れていたイタリアに行こうと急遽思い立ち、おひとりさまで参加を申し込んだのでした。
しかも行きの飛行機がビジネスクラスにアップグレード。
ツアーなのにアップグレードすることって珍しいと思うので、超ラッキー!
……と浮かれていたら、飛行機の機材トラブルで出発が5時間も遅れてしまうことに。
もともとドイツのフランクフルトで飛行機を乗り換えてその日のうちにローマに入る予定だったのが、フランクフルト空港近くのホテルで1泊することになってしまいました。
この度以降イタリアにハマってしまい、イタリア旅行記専用のHPを作っていたのですが、そのHPに書いていた内容が以下。(長いのでちょっと編集しました)
搭乗開始時間になってもなかなか手続きが始まらない。おかしい・・・。
とりあえず「今しばらくお待ち下さい」とアナウンスがあるのみ。
その「しばらくお待ちください」が何度も続いた後、結局、1時間後に詳しいことが判明する、とのなんだか不吉な案内がありました。
配られたパンとジュースを手に、しばしボンヤリ。
ところが指定の時間になったら、「機体に問題があり、代替機を用意するため、5時間搭乗が遅れる」とのアナウンス・・・。ぐぁ~~~~ん。
みんなが一斉に添乗員さんのもとに集まったのですが、添乗員さんにはどうすることも出来ません。「今日のうちにローマに入ることは出来なくなったので、経由地のフランクフルトで1泊することになる。」と、説明を受けました。
配給された食事券を持ってレストランへ行ったり、免税店をウロウロしたりして時間を潰し、やっと搭乗開始。
(中略)
結局、フランクフルトの空港敷地内にあるホテルでベッドに入ることが出来たのが夜中の2時。そして4時30分にはモーニング・コールをするとのこと・・・。ふぅ~。
実はこのあと、フランクフルトからローマ直行便がとれなかった関係で、パリのシャルルドゴール空港経由でローマに入ったのですが、ドゴール空港からローマに向かう飛行機も2時間遅れたのです。
どんだけ運が悪いんだか……。
終日予定だった初日のローマは午後半日に短縮され、しかもヘトヘト。
バチカンのサンピエトロ寺院の最大の見所であるシスティーナ礼拝堂に入った頃にはエネルギー切れとなり、座ったままボーっとしていました。
この世のものとは思えないほど美しいミケランジェロの天井画が、本当にこの世のものではなく、夢の中のものに見えました。(寝不足が原因)
私は飛行機の中で熟睡する方法を身に着けていたのでまだ元気な方だったのですが、ツアー客の中には飛行機の中で全く寝れなかったために、体調を崩していた方もいらっしゃいました。
観光のスケジュールがハードな時は、飛行機の中ではなるべく寝るようにしましょう。

大雪で飛行機が飛ばず。空港でほぼ丸1日足止め。(イタリア旅行)
39歳の時、イタリアにひとりで個人旅行をした時のこと。
イタリアに行くのは3度目だったのですが、この時のトラブルが私にとっては最大にして最悪の体験。
こちらも当時のHPに書いていたことを貼り付けておきます。
だいぶ編集しましたが、それでもちょっと長いです。
また、原文ではかなり航空会社A社に対する批判めいたことがかなり書かれていました。
A社のことを批判したいわけではないので、その部分はなるべくカットしたのですが、カットすると大変さが伝わらないところはそのまま残してあります。
あらかじめご了承くださいませ。
(※ローマの空港からトラブルはスタート)
帰国はシャルル・ドゴール空港経由だったため、ローマの空港でパリ行きのエール・フランスに搭乗。
ところが、離陸時間が過ぎても飛行機は一向に飛び立つ気配無し。
しばらくしたところで機内アナウンスが流れ始めました。
「お客様、バッド・ニュースでございます。シャルル・ドゴール空港が大雪で閉鎖されているため、飛び立つことができません。このまましばらくお待ちくださいませ。」
30分ほどして、いったん機外に出るよう指示がされました。
食事が無料で出来ますというアナウンスがあったものの、不安でいっぱいだったため、搭乗口から離れることもできなかったのですが、ここで何かを食べておくか買っておくかしておかなかったことを後々後悔することになるのでした。
搭乗開始時刻から2時間たって、やっと搭乗開始のアナウンスが。
そして2時間後、シャルル・ドゴール空港に無事降り立ったのですが・・・。
ドゴール空港に到着したものの、あちこちから一斉に他の飛行機も降り立ったせいか、停止したまま全く動かなくなってしまいました。
その間、あまりに不安だった私は、たまたま隣に座っていた日本人男性3名、女性1名、計4人組のグループに話しかけることにしました。
「あの・・・初めての1人旅で不安なので、一緒にくっついて行ってもいいでしょうか?」
「もちろん良いですよ。私たちも人数が多い方が安心ですから!」
地獄に仏とはこういうことを言うのでしょう。
その後、この4人組には日本に到着するまで、感謝してもしきれないくらいお世話となることに・・・。
そうこうしているうちにほぼ1時間が経過し、やっと動き出して空港施設に近づいたかと思うと、せっかちな欧米の乗客たちは立ち上がって出口に向かおうとし始めました。
しかしまだ飛行機は止まったまま。
「空港施設までのバスの順番が来るまで、そのままお待ちください。」とのアナウンスが流れました。
乗客たちは、客室乗務員に質問攻め。
その中の1人のご婦人は、どうやら「わたしゃこのままロンドンまで行かなきゃいけないのに、どうしたらいいの?」と騒いでいる模様。
「ロンドンなんて近くていいじゃん。私はこれから12時間以上もかけて日本に戻らにゃいかんのよ。」
と、私の心の声。
結局1時間後にやっとバスが到着、ドゴールに降り立ってから、実に2時間もかかって空港施設内に入ることができたのでした。
この時点で夜の8時過ぎ。ローマの空港に到着してから、既に8時間が経っていました。
施設の入口でA社の職員から「日本への便も大幅に遅れており、夜中の1時近くに飛行機が出発する予定」との説明が。
そのあと我々はバスに乗ってターミナル1へ行き、そこのカウンターに居る職員の指示に従えと、説明を受けました。
ターミナル1は、2と違ってお店も殆ど無く、うすら寒くてうす暗い。
妙な連帯感が生まれた私たちグループは、揃ってA社のカウンターに行ったのですが、職員は誰もいなかったため、とりあえずチェックインが始まるまで各自時間を潰すことになりました。
ひたすら待ち続けたのですが、チェックインが始まる様子が無い。
これはおかしいということになり、グループの1人がたまたま歩いていたA社の客室乗務員をつかまえて、地上職員を呼んでもらうことにしました。
しばらくすると1人の女性職員が現れて、
「あなた方のことはターミナルの入口で1時間以上もお待ちしていたのですが、その場に現れなかったので座席はキャンセルしました」
な、な、な、なに~~~~~~!!!
キャンセルしただと~~~~~!!!
グループの中で最年長と思われるの年配の紳士が、静かに且つ毅然と、
「我々はあなた方の指示通りに動いた。あなた方が現れなかったのではないか。どうして探さなかったのか」
と、代表して主張してくれました。
結局、チケットはなんとかなりそうということになり、エスカレーターを何機も乗り継いで登場口へ到着。
そこには疲れた顔をした日本人の集団があふれていました。
やっと帰れる・・・とホッとしたのもつかの間、突然日本語でアナウンスが流れました。
「空港の都合により、本日当機は離陸不可能となりました。明日の午前11時頃搭乗となります。お客様がお休みになるホテルをご用意しましたので、移動の準備が整うまで、今しばらくお待ちください。」
そしてひたすら待ち続けていると、また次のようなアナウンスが・・・
「お客様にお知らせいたします。ホテルのご用意は出来たのですが、そこへ向かうためのバスの手配ができません。」
さぁ大変。これをきっかけに乗客たちの怒り大爆発!!!
ちなみに、この時点で既に夜中の2時過ぎ。
職員が居るカウンターの周りは怒号が飛び交い、そりゃもう修羅場。
そもそも雪が原因な訳で、A社に責任はありません。
だから責めても仕方無いことなのだとは思ったのですが、職員の言葉の選び方などの対応が正直ちょっと悪すぎたのです。
こんな正直とも言える説明も。
「他の飛行機会社も同じ状態なので、我々のところにはバスも食事もまわってこないのです。」
その後も怒号は続き、疲れて横になっていても眠れるもんじゃぁありません。しかも、待合室の座席はいっぱいで、私たちグループは床にしゃがんでいるしかありません。
たまたまカバンに入れていたビスケットを食べた以外、朝から16時間以上何も食べていなかった私には文句を言う力も無く、怒鳴り声をあげている人たちは元気でいいなぁ、などと思いつつ、ぼんやり座っていました。
すると、グループの2人組の女性が私の元気の無い様子に同情してくれたのか、お菓子を差し出してくれたのです。人に分けるほどたくさん持っていたわけでもないのに・・・。
「残りわずかなのに、申し訳ないですから。」と言っても、「いいから、いいから。」と微笑みながら差し出してくれました。
ボロボロの状況で、人に優しくされると、本当に嬉しいものです。
さらに、S夫妻の旦那様がどこかからか毛布を調達してきて、それを私に渡してくれました。
1枚だけしかない毛布を、奥様ではなくこの私に・・・。
あぁ、本当に感謝、感謝、感謝。涙が出るほど感謝。
そのうち疲れて座っていられなくなり、床に毛布を敷いてしばらく横になっていました。
そうしたところ、やっと機内を開放してくれるとのアナウンスがあり、座席で寝てもいいことになりました。
ところが、我々はチェックインをしていなかったので、座席がありません。
そこでまたみんなで交渉に行ったところ、
「あなたたちは一度キャンセルしてますからねぇ・・・。ずっと待ってたんですけどねぇ。仮の座席番号を渡すので、そこに座ってください。」
と、嫌みたらたらな説明が。
しかも、私だけ仮の座席もとれていないと言う始末。
「えっ???私だけ帰れない可能性もあるの?」と不安に思いつつ、とりあえず1人で、ビジネスクラスの席に行くことになりました。
他の方々はエコノミー席だったので申し訳ないと思いつつも、座席番号が無いのでは仕方がなく、適当に空いている席に座って寝ることにしました。
「機体の整備をしますので、いったん機外に出てください。」とのアナウンスで目を覚ましました。
この時点で朝の7時頃。まだ身体はフラフラしています。
機外に出ると、やっと食事が用意できたとのこと。でも、クロワッサン1個とジュース1本だけ。
そしてまた待合室で11時過ぎまでただひたすらぼ~っとして時間を過ごしました。
搭乗する少し前に我々グループの呼び出しがあり、やっとチェックインが完了。
私の座席も確保できていて、ほっと一息。
11時過ぎに、やっとドゴール空港から離陸することが出来ました。
かなりカットしたのに長くなってしまいました……。
今読み返しても疲れる……。
この悲惨な経験から、海外旅行でのリスク回避に必要なことをいろいろ学んだのでした。
- 英語が苦手だとトラブル時の説明が理解できないので、日本の航空会社を選択しましょう。(A社も日本の会社でしたけどね。どこだかバレちゃうけど)
- 乗り継ぎを利用するとトラブル発生率が高くなるので、それが嫌なら直行便を選択しましょう。
- 航空会社は利用する空港のメインターミナルを発着する会社を選びましょう。(足止めをくらった時、メインターミナルの方が飲食店など施設が充実している、優先的に離陸開始となる可能性が高い、優先的に非常食や毛布などの配布が行われる可能性が高い等の理由による)
- トラブル時の対応がひとりでは不安な時は、優しそうな日本人を探して一緒に行動させてもらいましょう。
ロストバゲージ。(イタリア旅行)
これまたイタリアに旅行した時のこと。
母親と一緒に、ミラノ乗り継ぎでフィレンツェ、ボローニャ、ラヴェンナなどを旅した時、フィレンツェの空港で母親のスーツケースが出てきませんでした。
いわゆるロストバゲージってやつです。
この時のことについてもHPから転載します。
荷物を手にした人が一人減り、二人減り、とうとう数人になっても荷物は出てこない・・・。そしていよいよ出てこないことがわかり、目の前真っ暗に・・・。
やはり私の飛行気運の悪さはハンパじゃなかった。
これまで幸いにも縁のなかったロスト・バゲージの憂き目に遭ってしまったのです。
但し、届かなかったのは私の荷物ではなく母の荷物。
出発前に、「ロスト・バゲージは結構よくあることなので、1泊分の下着と毎日飲む薬は多めに手荷物に入れておくこと。歯ブラシはJAL機内でもらったものをカバンにしまっておくこと。」と言っておいた内容を、母は忠実に守ってくれ、結局それほど困ることはなかったのが不幸中の幸いでした。
実は、忠告した私自信は、1泊分の基礎化粧品しか手荷物に入れてなかったのです。私の荷物が届かなかったら、もっと困ったことでしょう。
外国人2人と、日本人の家族1組の同じ境遇者たちが一斉に「Lost&Found」の窓口へ。
大きな空港と違って、窓口がすぐ後ろにあるのと、行列するほどたくさんの被害者が居ないので、ミラノやローマの空港で同じ目に合うよりはマシだったかも知れません。
すっかり気分も落ち込んで、窓口で手続き(方法は下記参照)を始めたのですが、最初にイタリア語で話してしまったため、担当者もずっとイタリア語、いまひとつわかったようなわからないようなで、かなり不安を残しつつ、とりあえず手続きが完了したのでホテルに向かうことにしました。
ホテルのフロントでロスト・バゲージの書類を見せたところ、「はいはい了解」ってな感じでさっさとコピーをとって渡してくれました。
結構同じ目に合う人が多いってことだろうなぁ。
ロストバゲージの対応については、その空港や航空会社によっていろいろ違うようで、1泊分の必要なもの(歯ブラシなど)が入ったパッケージがもらえる場合もあるようです。
また、着替え用の最低限の衣類などを購入する必要があった場合、帰国後に申請するとその代金を返却してくれます。(上限額あり)
この時も何点か衣類を購入したので、帰国後にアリタリア航空(ミラノからフィレンツェ行きはアリタリアを利用)の日本支社に連絡して、必要書類などは取り寄せたのですが、購入した時のレシートをもらっていなかったという失態を犯したがために、結局お金はもらえませんでした。
海外旅行保険の対象になる場合もありますが、その場合もレシートなどの証拠書類が必要です。
ロストバゲージがあった時は、その場ですぐに利用航空会社がどんな補償をしてくれるか調べましょう。(もらえる物は要求し、必要なレシートなどは保管しておく)
まとめ。
- 飛行機や電車で移動をする時は、持病の薬は少し多めに持ち歩きましょう。
- 観光のスケジュールがハードな時は、飛行機の中ではなるべく寝るようにしましょう。
- 英語が苦手な人は日本の航空会社を選択しましょう。
- トラブル発生率を低くしたい時は直行便を選択し、可能な限り空港のメインターミナルを発着する航空会社を利用しましょう。
- トラブル時の対応がひとりでは不安な時は、優しそうな日本人を探して一緒に行動させてもらいましょう。
- ロストバゲージがあった時は、その場ですぐに利用航空会社がどんな補償をしてくれるか調べましょう。
こんなことを書いていると、ひとり旅って怖いって思ってしまうかも知れませんが、自由気ままなひとり旅は本当に楽しいです。
本当におすすめです。
これだけいろいろな目にあっても、ひとり旅がやめられない私が言うのですから信じて欲しいのであります。
どうしても不安という場合は、パックツアーにひとり参加するのが安心。
トラブルがあっても添乗員さんや旅行会社がすべて手配してくれますからね。
パックは自由さが無くて嫌だという場合は、往復の飛行機とホテルだけセットになったツアー(現地では自由行動)でも大丈夫。
おひとりさまだと割高になってしまいますが、今はおひとりさま専用のパックツアーも増えているので、安いツアーも見つけられると思います。
また、私がトラブルを体験した時よりも、ネットの情報や機能は格段にグレードアップしています。
何か起きたらググれば大概のことはわかりますし、言葉がわからない時は翻訳機能も使うこともできます。
心強い同行者になってくれるスマホと共に、是非とも海外ひとり旅に挑戦してみてくださいね。

