50代、55歳で会社を早期退職した私。
そしてこのブログでも早期退職に関することをたくさん書いているので、「自分も会社を辞めたいんだけど」という相談を受けることが増えてきました。
でも……
でも……
私はけっして早期退職を推奨しているわけではありません。
ストレスフルな会社員生活を辞めたからといって、バラ色の生活が確約されているわけでもありません。
幸い私自身は楽しい日々を過ごしており、ブログにもそんなことばかり書いているので、
ひょっとすると誤解を与えているのか??
そんな懸念がふつふつと湧いてきてしまったので、今回は、
「なぜ手放しに早期退職を肯定できないのか」
ということについて書いてみようと思います。
早期退職をするなら退職後の「やりたいこと」をまずは明確に。
早期退職を後悔する要因は「お金」と「時間」。
自分が会社を退職する前、ネットで早期退職した人のブログを読み込んだり、実際に退職した先輩方の話を聞いたり、自分なりに情報収集をしていました。
そして実際に自分も退職してみて実感していることでもあるのですが、早期退職を後悔しているケースで頻繁に登場するワードは「お金」と「時間」。
①お金の問題
このブログでも何度か書いていますが、早期に退職するならば十分なお金を貯めておくことはマストです。
例えば。
家賃、光熱費などの必要経費を除いた生活費は、ぎりぎり切り詰めて5万円でなんとかするという計画を立てたとしましょう。
切り詰めた生活費というのは、遊興費がほぼ無いということ。
でも、退職すると自由な時間があり余るほどできます。
想像以上にヒマになります。
そのあり余るヒマな時間をわずかなお金だけで過ごすのって、本当に無理なのです。
同じ5万円の生活費でも、仕事をしている人であれば自由な時間がそもそも少ないので、逆にやっていけると思います。(私も派遣社員時代はそんな感じの生活を送っていました)
まだまだ体も元気で物欲や遊ぶ意欲が高いのに、あり余るヒマな時間をお金も使わずに過ごすのってぜったいに無理なのです。(断言)

②時間の問題
①でも書いたように、退職後はあり余るほどの自由な時間が待っています。
毎日が日曜日です。
仕事に追われた生活をすると、
毎日が日曜日=バラ色の生活
と思って憧れてしまうのではないかと思います。(私がそうでした)
でもでも……。
楽しい日曜日というのは、憂鬱な月曜日~金曜日があってこそ成立するのです。
毎日が日曜日だと、ありがたみはゼロ。
3か月もしたら時間を持て余すようになります。
もちろん、趣味や勉強や別の仕事やボランティアなど、明確にやりたいこと、継続的にやれることがあるならば、この「時間」の問題は解決されます。


おすすめの早期退職の理由とタイミング。
「早期退職したい」と思う場合、
「会社の仕事以外にやりたいことがあるから」
よりも
「会社や仕事が嫌だから」
という人の方が圧倒的に多いのではないかと思います。
つまり以下の心境↓

私が「早期退職したいんだけど」と相談を受けた場合、「やめといた方がいいよ」と言うのはこのパターン。
この状態で会社も仕事も辞めてしまうと、結局何をして過ごしていいかわからずに、毎日悶々と暗い気持ちで過ごすことになってしまうからです。
もちろん、最初のきっかけは「とにかく会社を辞めたい!」でもよいのです。
でも、そう思ったらまずは「退職後に何をするのか」ということを、なるべく具体的に考え始めてください。
例えば。
英語の勉強をする!
たくさん本を読む!
何か趣味を始める!
ではダメ。
ぼんやりした目標ではダメです。
同じような目標でも以下のようになるべく細かく具体的な目標を立てるべき。
英語の勉強をして英検一級の資格をとる!資格をとったら英語関係のアルバイトをする!
図書館に通って3日に1冊本を読む!読んだ本の感想は必ずブログに書く!
ダンス教室に通う!上手くなったら老人ホーム慰問ボランティアをする!
そして以下の心境まで到達させるのです↓

自分で自分を洗脳してでも、催眠術にかけてでもいいので、
自分は会社を辞めてコレをするんだ!!!
と、ポジティブな気持ちになってから退職するのです。
そうすれば、会社を辞めてから時間を持て余すこともないし、後悔する可能性がかなり低くなると思います。
「やりたいこと」が明確になれば、退職後の資金計画も具体的に立て易くなりますしね。
だから私もこの心境になっている早期退職希望者には「賛成!」と言います。
ちなみに私の場合は、以下の3つが早期退職後にやりたいことでした。
- ずっと考え続けていた「おひとりさまが安心して暮らすための仕事かサービスか情報発信か何らかのことをしたい」ということを実現する。
- オリンピック・パラリンピックのボランティアになりたい。(不合格になるかも知れないけれど)
- 「フリーランスで仕事をする」ということに挑戦してみたい。(特に文章を書く仕事)
この思いが固まっていたので、私の退職時の心境は以下だったと胸を張って言えます。


まとめ。
以上、いろいろ偉そうに書いてしまいましたが、私だってまだ早期退職後の生活はまだ10か月しか経験していません。
この決断が正しかったかどうかなんてわかりません。
1年後には泣いているかも知れません。
そして人それぞれいろいろな事情もあります。
だからあくまでも私の考えは参考ということに留めた上で、よーくよーく慎重過ぎるくらい慎重に考えて、自分が正しいと思う決断をしてくださいね。

