終活準備はお早めに

市販のエンディングノート2冊を比較してみた。

私は50代。50代後半の55歳。

この年代って、まだまだ長生きできるとも思えるし、いつ死んでもおかしくないとも思える微妙な年齢。

退職した会社で人事を担当していた時に、50代やもっと若くして亡くなった社員や関係者を複数見てきたので、自分もいつ何時そんなことになるやも知れないという危機感は、普通の人よりも強く意識しているかも知れません。

そんなわけで、自分が突然死んでも周囲が困らないようにしておかなければいけないなってことも、常々考えています。

記事も既にいくつか書きました。

「終活済み家族」「終活してない家族」どっちがありがたい?亡くなった親類がしっかりと終活準備をしていた事例、まったく終活準備をしていなかった事例、たまたま両方の事例を聞く機会があったので、ちょっ...
自分の遺産の法定相続人、誰だか知ってる?いきなりですが、ちょっと縁起でもない質問です。 アナタが死んだ時、アナタの遺産は誰が相続するの? これ、答えられますか? ...

しかし、そうは思ってもなかなか具体的なアクションができない……。

せめて最低限のことだけでも書き残しておこう。

ん??いや待てよ。最低限のことって何??

いまひとつ自信がない。

ならばと、いわゆる「エンディングノート」ってヤツを銀座にある大手文具店で探したところ2種類置いてありました。

どっちがよいかわからなかったので、2冊とも買ってそれぞれの特徴について比べてみることにしました。

2つのエンディングノートを比較してみた。

エンディングノートの基本。法的効力は無い。

まず初めに、エンディングノートに書いたことには「法的効力は無い」ということは知っておかねばなりません。

法的効力があるのは、法律に則った方式で書かれた遺言書だけなので、例えばエンディングノートに「自宅も現金もすべて長男に相続を」と書いておいたとしても、次男が文句を言ったら長男は法定通りにしか相続できません。

エンディングノートはあくまでも、自分が死んだ時に周りの人たちがスムーズに各種手続きを進められるように残しておく「記録帖」だということです。

購入したノートの概要。

私が入手したのは以下の2冊です。

①写真左側

  • 名称:ハッピーエンディングノート
  • 発行元:全教図
  • 総ページ数:48ページ
  • 定価:税抜き価格1,600円
  • 付録:なし
  • 特徴:高齢者の終活のためのノートという印象。

②写真右側

  • 名称:LIVING&ENDING NOTEBOOK
  • 発行元:KOKUYO
  • 総ページ数:64ページ
  • 定価:税抜き価格1,550円
  • 付録:ビニール製ディスクケース
  • 特徴:若いうちから記録しておくためのノートという印象。

2冊に共通すること。

記録しておく項目には大きな違いは無いようです。

主な項目は以下。

  1. 自分の基礎データ(住所、本籍地、パスポートや保険証等の番号など)
  2. 資産状況(預貯金、不動産、借入金など)
  3. ID情報(各種会員のID、パスワードなど)
  4. 家族・親族・友人知人の情報
  5. ペットの情報
  6. 葬儀の方法
  7. 延命措置等に関する方針

 

同じ項目の記載欄比較。

同じ項目でも、それぞれ微妙な違いはあります。

各種ID情報については、全教図版はシンプルな一覧で書く方式、KOKUYO版はメルアドと紐付けて書く方式になっています。

全教図版↓

KOKUYO版↓

ペット情報を書く欄も、KOKUYO版は1ページ割いているのに対して、全教図版の方が欄が小さくてシンプル。

全教図版↓

KOKUYO版↓

それぞれの特徴比較。

全教図版の特徴。

全体的に「高齢者が終活するために残しておく記録帖」であるという印象。

上記で比較したように、本当に必要なことだけシンプルに記載しておく感じなので、高齢者には逆に書きやすいかも知れません。

特筆すべきは、「葬儀の希望」について解説も含めて10ページも割いていること。(KOKUYO版は2ページ)

また、冒頭にはこんなページも。

遺言としての効力はなくても、「葬儀の方法や延命措置の希望などについてはこのノート通りに進めて欲しい」と、しっかり意思表示できるのはよいですね。

全教図版でひとつイマイチだと思ったのは、目次のページが無いこと。
あとから「あの項目を見直したい」という時に、探すのがちょっと面倒かも。

コクヨ版の特徴。

全体的に高齢者よりももう少し若い人向けという印象。

上記に写真を載せたID管理のページ以外に携帯・パソコン情報のページがあったり、カード情報のところには電子マネーの記録欄もあったりと、デジタル生活を普通に送っている世代向けの記録欄が多いのが特徴になっています。もちろん高齢者の中にもデジタル生活を送っている方もいらっしゃいますけどね。

特筆すべきは、写真や住所録などのデータを記録したディスクを入れるケースが付いているということ。

なかなか考えられていますね。

しかもAmazonなどではずいぶん値引きされている可能性も!

私が買った時の半額になってるじゃないの……(号泣)

※値段は変動するのでこの記事末尾のAmazonリンク表示でご確認ください。

まとめ。

それぞれ似ているようで、全教図版は比較的高齢な人やアナログ生活中心の人向け、KOKUYO版は比較的まだ若い人やデジタル生活中心の人向けと、差別化はできている印象です。

もちろん、わざわざ市販品を買わなくても、必要項目をノートに記録しておいたり、パソコンでデータ化したものをプリントしておくという方法でも十分かとは思います。

自分でできる自身のある人は自力で、いちいち考えるのが面倒なのであれば市販品を買えばよいとは思いますが、いずれにしてもある程度の年齢になったら、きちんと準備はしておくべきだと思います。

特に私のようなおひとりさま、ヒトリデ族、ひとりで生きていくと決めている人にとっては必要なことですよね。

馬男さん
馬男さん
いろいろ偉そうに書いているはやしさん。もちろんもうバッチリ記録済みってことなんですね。
はやし
はやし
もちろん……まだ何の記録も残していませんよ。これからやりますよ。ええ、やりますともさ。

 

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